アウン・サン・スーチー氏は、同年12月2日、テイン・セイン現大統領、次いでミャンマー国軍ミン・アウン・フライン総司令官と会談し、両者は平和的な政権委譲に向け協力することを確認した。
しかしながら、ミャンマーには難問が待っている。
まず、はじめは、総選挙勝利後の2015(平成27)年11月10日、スー・チー氏は海外メディアに「新大統領には権限がなく、すべてを決めるのは私」と述べた(平成27年11月14日付日経新聞)という。
現行のミャンマー憲法では身内に外国籍の人がいる場合には、大統領になれません。
スーチー氏の子供は、英国籍なのです。
したがって、現行憲法下では、スーチー氏はNLDの党首であっても大統領にはなれないのです。
そこで、上記の海外メディアに対する発言になったのでしょう。
しかし、これでは、自分が憲法を守らない権力者になるということではないか、軍政から民政移管したのはなぜか、と問われても致し方ないのではないか、これは欧米諸国の求める民主制ではない(?)、つまり、ミャンマーの国民は、スーチー氏に大統領になってもらいたくてNLDに投票したのではないのです。
今後、海外諸国もミャンマー国民もスーチー氏を見る目が厳しくなります。
国民は民主化と豊かな生活を求めて、スーチー氏率いるNLDに投票したのです。
ここを間違えると、ミャンマーは混乱します。
国軍、つまり軍隊が時の政権与党に協力しないと政権は安定しませんね。
日本はミャンマーの良き手本になることが出来ます。
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