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日本の交渉力

日本人は交渉を何と心得ているのだろうか?
18世紀の外交官たちによって教科書とされたのが、フランスのルイ14世の一生とほぼ重なりあう時代に生きた交渉家フランソア・ド・カリエールの著書「外交談判法」です。
その書に、彼は、戦争に明け暮れた当時のヨーロッパ大陸において、如何に交渉が大事であるか、またその交渉家の資質などについて書いたのです。

「およそキリスト教徒たる君主は、おのれの権利を守り主張するためには、理性と説得による手段を試みつくしたのちでなければ、武力行使の手段に訴えないということを大原則とすべきである。
かつ、これに加うるに恩恵を与えるという方法を併せ用いることが、彼にとって利益である。
この方法は、彼の勢力を固め、増大するためのあらゆる手段の中でも、最も確かなものである」(外交談判法・岩波文庫9頁)と書いていますが、この武力行使の手段に訴えないで、「理性と説得」によるという手段の他に、「恩恵を与える」という方法は、現在の日本にぴったりしているのではないでしょうか?
西欧諸国のみならず、他の国々も現代の世界政治において国際紛争が、最終的に武力で解決できるとは考えていないでしょう。

心ある日本の外交官たちは、現在の世界システムは、西欧列強が創ったものであることを知っています。
しかし、外交交渉は外交官や政治家のみが行うものではありません。
最終的には、主権者たる国民の決するところで決まります。
人間は、とりわけ日本人は、何で動くのでしょうか?「理」でしょうか「情」でしょうか?
理性と言っても感情と言っても、それは人間性の一面を、分析したものにすぎませんが、日本人はどんな特性があるか、海外諸国の人はどうか、と頭の中で考えることが必要です。
それもコトバを使って、冷静に分析することです。
あたかも幕末・維新期の日本人のように。
当時の日本人は皆、武士階級のみならず、自国の国力を冷静に見つめました。
力不足であるがために、関税自主権もなく領事裁判権とやらで、交渉によって、外国の思いのままに条約を結ばなければならないことも。
それが、当時の世界情勢でした。

「おのれの権利を守り主張するためには、理性と説得による手段を試みつくしたのちでなければ、武力行使の手段に訴えないということを大原則とすべき」だということも、理解したのです。
しかし、最終的に昭和20(1945)年に敗戦に至ってしまったのです。

その日本が時至り、現在の日本になったのです。
現今の世界情勢は、アメリカの軍事力は最強ではあるものの経済力は弱体化しつつあります。
その間隙をついて、中国、ロシア、アラブ諸国やイスラム過激派が自派勢力に有利な状況を作ろうと様々な事件を仕掛けます。

日本は、もう独自で武力でもって国際紛争を解決しなくてもよい時代になったのです。
最強の日米軍事同盟が手元にあるのではないですか。
その軍事力を背景にして武力を行使せず、交渉力を発揮しなければ、日本は、この混沌とした世界情勢の中に埋没してしまいます。感情的にならずに理性を持って、自国の持つ長所・短所を分析し、外交交渉の世界に乗り出すことです。

もう安倍さんがやっている?
そうです、安倍首相が国益を胸に頑張ることは当たり前ですが、特に日本国内にある各組織のリーダーたるものの勉強が不足して来ています。リーダーたる者、しっかりして下さいね。

「俺はリーダーではない」という団体や組織の長がいるかも知れません。
しかし、そんなことを言ってはいけませんよ。
「交渉家の行状の良し悪しと手腕の程度如何によって」どんなに大きな国の運命も左右される(カリエール)からです。

筆者のような一介の国民が国を憂えるのが日本なのですから、リーダーを自覚している要路の人達は歴史と日本人の民族性を研究して下さい。
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カテゴリ: 弁護士の交渉術

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