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老師(2)

筆者の友人に坐をしている人がいます。
老師は、洒脱な方のようで、参者に茶飲み話に自分の修行時代の話を聞かせてくれます。言ってみれば失敗談の類です。

ある時、若かった件の老師はお師匠さんである老師から言いつけられました。

老師は弟子に、「今日、大事なお客さんが来るから、うちにある最上の般若湯(酒)を持ってきてくれ」といったのです。アッ、この間いただいたあの酒のことかな、と思った修行僧は、最上と思われる酒を持って行った。すると、老師は、この酒ではない、と言う。
それでは、この酒かな、と思って違う一升瓶をもって行った。
またもや、老師は「違う、違う」と言う。また、彼は逆戻りだ。今度は、別の酒瓶を持って行ったものだ。
老師は、「違うんだ、この酒ではないんだ。最上の酒だ」と言われる。
ここまで言われると、いくら鈍な私でも気が付き、これは、いつも独参室で鈴を振られている公案ではないか(公案の答えが違っている場合は、手元の鈴を振って出直しの合図とする)と気が付いたね、と今度は酒瓶と茶碗を持って行き、老師の前にどっかと座り、酒を茶碗に注ぎ「うまい!」というと、老師はやっと「よし!」と、許してくれました。

この話を聞いた筆者は、の修行というのは、油断も隙もあったものではないな、と考えていた。すると、
私の友人は、「修行も我々の生活も一緒なのですね。上司から言いつけられる仕事は、老師が弟子に仕掛ける問答と同じで、部下や後輩を教え導いているのですね」というものですから、私は、「老師は弟子を訓え導いているかもしれないが、一般的に上司はそのことに気が付いていないな」とへらず口をたたいたものです。

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