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第3則 元松下電器松下幸之助社長(3)評唱

(評唱)―社長とはどんな人か?

ここで問題なのは、幸之助は後継社長を育てられなかったのではないか、という意見があることである。

後継者である女婿松下正治社長が、会社の危機を乗り切れず、幸之助の営業本部長代行への復帰によって危機を脱したからである。
しかし、そのような意見を持っている方々は、企業の社長たる人達に何を期待しているのであろうか。

また、現パナソニックの社員は、誰に、何を期待しているのであろうか?

何時までも、創業者に会社の繁栄を保証してもらわなければいけないというのであろうか?

そうではあるまい。


松下幸之助は戦後、30才前後の時期においてPHP研究所を創設し、日本の将来のためにPHP活動を始めているのではないか。

「指導者は人、物すべてをあるがままにみとめなくてはならない」([新装版]指導者の条件・18頁)と述べている。
これは、日本人の社長すべてが、この事実に学び、実行すれば会社の繁栄も、人間的成長も間違いなし、ということである。

「カネ儲け」をすることだけが社長になった動機ではないだろう。

とりわけ、社長たる者は、先人の社長の歩んだ道を見て、「社長たる人種」とは何かを気付き学びとることが大事である。

自分が社長をしている時代と他の先人達が社長をしていた時代とは、環境が違うのである。

いつの時代でも、「あるがままにみとめる」ことに「気づく」のが社長たる人にとって

重要なことである。



(参照文献)

・立石泰則著・松下幸之助の憂鬱(文春新書)
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カテゴリ: その他

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